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2020年7月18日土曜日

令和元年 環境計量士国家試験(環化)問3の解説

問3(第70回
過去10年分の過去問をチェックしましたが、第15条からの出題は初めてです。
しかも、この条文が実務において役に立つとは思えません。

では、出題者(敵)の狙いは何か?


2つ考えられます。

  • 受験生の戦意を喪失させる
試験本番に、全く学習していない条文が目の前に現れたら、メンタルの弱い受験生の中には焦りだす人もいるでしょう。焦ると思考が停止するので、受験生にとって焦りは禁物です。

  • 受験生に無駄な学習をさせる
国家試験受験を控えた受験生が、この設問を見たら何を思うか?
多くの受験生が「条文を丸暗記しなければ!」と思うことでしょう。これが敵の狙いです。

環境計量士に求められるのは、強靭な精神力敵の策略を見抜く洞察力です。

以上!


環境計量士と大気汚染防止法

「環境計量に関する基礎知識(化学)」では、出題される25問のうち2問が大気汚染防止法についての設問です。しかもそのうちの1問は、過去に出題された内容とほぼ同じものが出題れることが多い。

というわけで、よく出題される内容をピックアップしました。


第2条1項 ばい煙の定義
「ばい煙」の一般的な定義は、物の燃焼に伴って発生する煙と煤(スス)のことですけど、大気汚染防止法の定義では次の7つの物質をいいます。

 (酸化物)→ NOx, SOx
 (重金属)→ Cd, Pb
 (ハロゲン)→ F, Cl
 (すすのような微粒子)→ ばいじん

覚え方:売店で ふっくら 生 ソックス の CD 買う 外人

売店=ばい煙 ふっくら=F, Cl 生=Pb ソックス=SOx の=NOx CD=Cd 外人=ばいじん


第2条7項と8項 粉じんの定義
「粉じん」とは、物の破砕、選別その他の機械的処理又は堆積に伴い発生し、又は飛散する物質をいう。

「粉じん」は「特定粉じん」と「一般粉じん」とに分けられる。
「特定粉じん」とは、石綿のこと。
「一般粉じん」とは、「特定粉じん」以外の「粉じん」のこと。


第2条16項 自動車排出ガスの定義
自動車の運行に伴い発生する次の物質のこと。

一酸化炭素
炭化水素
鉛化合物
窒素酸化物
粒子状物質


第3条2項 大気汚染防止法における有害物質

カドミウム 
塩素
フッ化水素
鉛 
窒素酸化物


第4条 上乗せ排出基準
一般排出基準、特別排出基準では大気汚染防止が不十分な地域において、都道府県が条例によって定めるより厳しい基準のことを上乗せ排出基準とよびます。
対象となる物質はばいじん有害物質です。


 



2020年4月29日水曜日

令和元年 環境計量士国家試験(環化)問2の解説

問2(第70回 環化)

大気汚染防止法の上乗せ排出基準についての出題です。

上乗せ排出基準とは?
一般排出基準、特別排出基準では大気汚染防止が不十分な地域において、都道府県が条例によって定めるより厳しい基準を上乗せ排出基準とよびます。
対象となる物質はばいじん有害物質です。

大気汚染防止法における有害物質
カドミウム、塩素、弗ふつ化水素、鉛、窒素酸化物

したがって、正解は

2020年2月11日火曜日

平成30年(12月)環境計量士国家試験(環化)問3の解説

問3(第69回
大気汚染防止法第1条の内容について問われているので、さっそく条文を確認します。

第1条 この法律は、工場及び事業場における事業活動並びに建築物等の解体等に伴うばい煙、揮発性有機化合物及び粉じんの排出等を規制し、水銀に関する水俣条約(以下「条約」という。)の的確かつ円滑な実施を確保するため工場及び事業場における事業活動に伴う水銀等の排出を規制し、有害大気汚染物質対策の実施を推進し、並びに自動車排出ガスに係る許容限度を定めること等により、大気の汚染に関し、国民の健康を保護するとともに生活環境を保全し、並びに大気の汚染に関して人の健康に係る被害が生じた場合における事業者の損害賠償の責任について定めることにより、被害者の保護を図ることを目的とする。

ところで、「目的」の反対語を知っていますか?「目的」の反対の意味を持つ語は「手段」です。法律の条文ように長ったらしい文章を解読するには、こうしたちょっとした知識があると便利です。

さて、第1条の条文は大気汚染防止法の「目的」が書かれているわけですが、「目的」だけではなく、それを達成するための「手段」と、健康被害が出てしまった事態を想定して、事業者の損害賠償の責任についても定めています。

わたしは次のようにまとめました。

条文を丸暗記するような勉強法では正解にたどりつけないかもしれませんね。

(ア)~(エ)は「手段」について書かれています。もちろん、全部正しい内容です。
(オ)は人の健康に被害が生じた場合のことについて書かれています。これも正しい内容です。

したがって、正解は⑤

平成30年(12月)環境計量士国家試験(環化)問2の解説

問2(第69回
大気汚染防止法からの出題です。
この法律で定める「ばい煙」と、政令で定める「有害物質」については頻出問題ですから、取りこぼしのないように。

大気汚染防止法第2条に規定する「ばい煙」について問われているので、さっそく条文を確認します。

第2条 この法律において「ばい煙」とは、次の各号に掲げる物質をいう。
 1 燃料その他の物の燃焼に伴い発生するいおう酸化物
 2 燃料その他の物の燃焼又は熱源としての電気の使用に伴い発生するばいじん
 3 物の燃焼、合成、分解その他の処理(機械的処理を除く。)に伴い発生する物質のうち、カドミウム、塩素、フッ化水素、鉛その他の人の健康又は生活環境に係る被害を生ずるおそれがある物質(第一号に掲げるものを除く。)で政令で定めるもの

第3号の最後の部分にある「政令で定めるもの」というのが気になるので、今度は大気汚染防止法施行令を調べます。

第1条 大気汚染防止法(以下「法」という。)第2条第1項第3号の政令で定める物質は、次に掲げる物質とする。
  1カドミウム及びその化合物
  2 塩素及び塩化水素
  3 弗素、弗化水素及び弗化珪素
  4 鉛及びその化合物
  5 窒素酸化物

法律関係の文章に限らず予備知識がない分野の文章は、一度読んだだけでは頭の中で整理できないんですよね。だから、「これは、どういうこと?」と自問して、納得できるまで考えて、整理して、整理したものを自分の言葉でノートにメモするのです。

私は「ばい煙」について次のようにまとめました。

「ばい煙」の一般的な定義は、物の燃焼に伴って発生する煙と煤(スス)のことですけど、大気汚染防止法の定義では次の7つの物質をいいます。

 (酸化物)→ NOx, SOx
 (重金属)→ Cd, Pb
 (ハロゲン)→ F, Cl
 (すすのような微粒子)→ ばいじん

選択肢の中から、「NOxとSOx、FとCl、CdとPb、ばいじん」ではないものを探すと。。。ありました。2の「メタン」です。