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2020年2月11日火曜日

第69回環境計量士国家試験(環化)問5の解説

<問5>
水質汚濁防止法第3条(排水基準)の穴埋め問題です。まず第3条の条文をよく読んで、内容を自分の言葉でまとめてみましょう。

第三条 排水基準は、排出水の汚染状態(熱によるものを含む。以下同じ。)について、環境省令で定める。
2 前項の排水基準は、有害物質による汚染状態にあつては、排出水に含まれる有害物質の量について、有害物質の種類ごとに定める許容限度とし、その他の汚染状態にあつては、前条第二項第二号に規定する項目について、項目ごとに定める許容限度とする。
3 都道府県は、当該都道府県の区域に属する公共用水域のうちに、その自然的、社会的条件から判断して、第一項の排水基準によつては人の健康を保護し、又は生活環境を保全することが十分でないと認められる区域があるときは、その区域に排出される排出水の汚染状態について、政令で定める基準に従い、条例で、同項の排水基準にかえて適用すべき同項の排水基準で定める許容限度よりきびしい許容限度を定める排水基準を定めることができる。
4 前項の条例においては、あわせて当該区域の範囲を明らかにしなければならない。
5 都道府県が第三項の規定により排水基準を定める場合には、当該都道府県知事は、あらかじめ、環境大臣及び関係都道府県知事に通知しなければならない。


自分の言葉でまとめられましたか?
私は次のようにまとめました。


「排水基準」とは、特定施設から排出される水の汚染状態を判断・評価する根拠となるもののことです。

それじゃあ、その根拠って具体的にどんなものなの?

という疑問に対して「環境省令で定めるよ」と回答しています。
ここまでが3条の1項の内容。

つづく2項では、根拠についてもう少し具体的な説明をしています。
「有害物質の項目」と「水の汚染状態を示す項目」に分け、それぞれに定めた許容限度が排水基準だよと教えてくれています。

3項では、いわゆる「上乗せ基準」についての話をし、5項では、上乗せ基準を定める場合は、環境大臣と関係する都道府県知事に通知しなさいよと言っています。


<問題の解説>
水質汚濁防止法第3条(排水基準)をよく読んで、その内容を自分の言葉でまとめたのであれば、空欄(ア)には、「汚染状態」、空欄(オ)には「環境大臣及び及び関係都道府県知事」が入るとわかるでしょう。
この時点で選択肢は③と⑤に絞られます。決め手は空欄(イ)と空欄(ウ)です。

③「有害物質の量について、有害物質の種類ごとに定める」
⑤「有害物質の種類について、有害物質の量ごとに定める」

③の文章と⑤の文章、どちらが正解でしょうか?
排水基準の環境省令を見てください。有害物質の種類ごとに、有害物質の許容限度(濃度)が定められていませんか。つまり、③の文章が正解です。

第69回環境計量士国家試験(環化)問4の解説

<問4>
水質汚濁防止法施行令の第2条に定められている有害物質を覚えているかを問う問題で、かなりの頻度で出題されています。それもそのはずで、環境分析の実務に携わる方であれば毎日なんらかの形で接点のある物質ではないでしょうか。その点からすれば、実務者にとってはボーナス問題です。

有害物質28項目はこちらのリンクで確認してください。

覚え方のコツですが、これも実務従事者が有利です。
たとえば、『Cd, Pb, As, Se, BはICP-MSで一斉分析だから、○○さんが担当』みたいに覚えるべき物質と職場の情景が繋がって記憶に定着しやすいのです。いっぽうで学生や環境分析の実務に携わっていない方はこの点が不利です。まずは下の図のように大きく4つのグループに分けてみてはどうでしょうか?

実は土壌汚染対策法(略して土対法)で規定されている有害物質と水質汚濁防止法施行令の第2条に定められている有害物質は例外を除いてほとんど同じ物質です。そして、土対法では有害物質を大きく3つのグループに分けて整理されているので、これを利用してしまいましょう。

第1種特定有害物質は全て有機化合物から成り、ベンゼン以外は全て塩素系の炭化水素です。
第2種特定有害物質は重金属等ですが、下から3つは非金属です。毒物として世間で名の知れた物質が揃っています。
第3種特定有害物質については、呪文のように唱えて私は覚えました。

選択肢の中から、上の図にはないものを探すと。。。ありました。4の「ヒドラジン」です。