2024年9月21日土曜日

環境計量士と排ガス試料採取方法(3)

4.採取管・一次ろ過材・導管

・採取管の先端の形状は、試料ガス中にダストが混入しにくい構造が望ましい(6.3)

・試料ガス中にダストなどが混入するのを防ぐため、必要に応じて採取管の先端または後段にろ過材を装着する(6.4)

・採取管と捕集部または前処理部とを接続する導管の長さはなるべく短くする(6.6)

・試料ガス中の水分および露点の高いガス成分が採取管や導管中で凝縮・凍結することを避けるため、採取管及び導管は保温または加熱する(6.7)

採取管は排ガス流に対して直角に挿入し、取付け具で採取口に固定する(7.1.1.b)

・採取管と導管、導管と捕集部などの接続には、共通球面すり合せ接手管などを用いる。このとき、グリースを用いてはならない(7.1.1.d)


第73回(2022.12)
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〔解説〕
1.採取口に用いる管の材質は、炭素鋼、ステンレス鋼又はプラスチック製ですから、”コンクリート製” は誤りです。

2.導管の長さはなるべく短くするので、ここの記述は誤りです。

3.ろ過材は必要に応じて採取管の先端又は後段に装着するので、ここの記述に誤りはありません。これが正解です。

4.シリカガラス製の採取管は、フッ化水素を含む排ガス試料の採取に使用できないので、ここの記述は誤りです。

5.乾燥剤としてシリカゲルを用います。鉄粉は水分があると酸化熱が発生し、発熱・発火することがあり危険です。 

正解は3


第64回(2014.3)
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〔解説〕
1.四フッ化エチレン樹脂(PTFE)は塩素を除くすべての測定成分に使用可能ですから、ここの記述は正しい。

2.正しいとは思うけど自信ないな...保留

3.採取管の先端の形状は、試料ガス中にダストが混入しにくい構造が望ましいので、ここの記述は正しい。

4.必要に応じて採取管の先端又は後段にろ過材を装着するので、ここの記述は誤り。

5.ダクト内の排ガス流に対してほぼ直角に採取管を挿入するので、ここの記述は正しい。

正解は4


第62回(2012.3)
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〔解説〕
1.常識的に考えて「採取管の外径=採取口の内径」はおかしいよね?サイズがぴったり過ぎて採取管が入らないと思うな。

2.ダクト内の排ガス流に対してほぼ直角に採取管を挿入するので、ここの記述は誤り。

3.シリカガラス製の採取管は、フッ化水素を含む排ガス試料の採取に使用できないので、ここの記述は誤りです。

4.ろ過材は必要に応じて採取管の先端又は後段に装着するので、ここの記述に誤りはありません。これが正解です。

5.採取管及び導管の保温又は加熱は、試料ガス中の水分及び露点の高いガス成分が採取管や導管中で凝縮・凍結することを避けるためです。記述にある「露点の低いガス成分」が誤り。

正解は4


第61回(2011.3)
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〔解説〕
1.試料ガスの採取位置はダクトの屈曲部分、断面形状の急激に変化する部分などを避けなければなりませんので、ここの記述は誤り。

2.よくわからないので、保留

3.採取口に用いる管の材質は、炭素鋼、ステンレス鋼又はプラスチック製なので、ここの記述は誤り。

4.共通球面すり合わせ接手管の接続にはグリースは用いないので、ここの記述は誤り。

5.ろ過材は、必要に応じて採取管の先端又は後段に装着するので、ここの記述は誤りです。

正解は2


第59回(2009.3)
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〔解説〕
1.規格の5.3.aに記載されている内容です。

2.吸引ポンプと乾燥管については、これまで触れてないので正誤判定できなくても良いのですが、実務では知っておいたほうが良いです。吸引ポンプを保護するために乾燥剤としてシリカゲルが充填された乾燥管をポンプの手前に設置します。

3.規格の6.4.aに記載されている内容です。

4.規格の7.1.1.dに記載されている内容です。

5.凝固点・露点が高い成分が採取管、導管中で凝縮することを避けるため、採取管、導管を加熱又は保温するので、ここの記述は誤りです。

正解は5