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2023年6月11日日曜日

第73回(2022.12)環境計量に関する基礎知識(化学)問9

 📁第73回(令和4年12月)

水のイオン積とpHに関する設問です。


<10℃ のとき>

pKw = -log10Kw より 10℃ の水の Kw は

pKw = 14.54 だから Kw = -log1010-14.54

よって、Kw = 1.0 x 10-14.54 ・・・①


問題文より pH = 7 だから [H+] = 1.0 x 10-7・・・②

①と②を Kw = [H+][OH-] に代入すると

1.0 x 10-14.54 = [1.0 x 10-7][OH-]

[OH-] = 1.0 × 10-7.54


以上より [1.0 x 10-7] > [1.0 x 10-7.54] だから [H+] > [OH-] 。
したがって、10℃における pH = 7.00 の水溶液は酸性。


<40℃ のとき>

pKw = 13.54 だから Kw = -log1010-13.54

よって、Kw = 1.0 x 10-13.54 ・・・③

①と②を Kw = [H+][OH-] に代入すると

1.0 x 10-13.54 = [1.0 x 10-7][OH-]

[OH-] = 1.0 × 10-6.54


以上より [1.0 x 10-7] < [1.0 x 10-6.54] だから [H+] < [OH-] 。
したがって、40℃における pH = 7.00 の水溶液は塩基性。

正解は1

2022年7月16日土曜日

第72回(2021.12)環境計量に関する基礎知識(化学)問8

📁第72回(2021.12)

高校化学の知識と思考力があれば大丈夫でしょう。

はじめに酸解離定数についてのお話から。
酢酸はビーカーの中で次のような平衡状態となっています。


CH3COOH + H2O ⇄ CH3COO- + H3O+ 
 (以下、H3O+を省略してH+と書く)

このとき、温度が一定であれば左辺と右辺のそれぞれの濃度の関係は次のようになり、このときの「Kc」を濃度平衡定数といいます。


 Kc (濃度平衡定数) = [CH3COO-][H+] [CH3COOH][H2O]

このとき、溶媒である[H2O]に注目してください。
溶媒である[H2O]は、溶質である[CH3COOH]、[CH3COO-]、[H+]と比較して、その物質量が圧倒的に多いため、一定とみなします。(活量=1 として無視します)


” 左辺には定数、右辺には変数 ”

でまとめたいので、[H2O]は左辺に移動します。


Kc [H2O] = [CH3COO-][ H+] [CH3COOH] = ka

「Kc」とは異なる新しい定数「Ka」が誕生しました。
この「Ka」を酸の解離定数といいます。(塩基の解離定数は「Kb」です)


次にKaとKbの関係についてお話をしましょう。

一般的な1価の酸HAは水中において次のような平衡状態をとり、その解離定数はKaで表されます。


HA + H2O ⇄ A- + H+

Ka = [A-][H+] [HA]


今度は逆の視点で考えてみます。
A-は水中において次のような平衡状態をとり、その電離定数はKbで表されます。


A- + H2O ⇄ HA + OH-

Kb = [HA][OH-] [A-]


ここで Ka と Kb の積を考えてみます。


KaKb = [A-][H+] [HA] × [HA][OH-] [A-] = [H+][OH-]

なんということでしょう!
Ka と Kb の積が水のイオン積(Kw)になりました。

したがって、Kw = KaKb より Kb = Kw / Ka 
これに Ka = 2×10-5, Kw = 1×10-14 をそれぞれ代入します。

Kb = 1×10-14 2×10-5 = 5×10-10


正解は3