原子の構造に関する設問で、高校化学の知識と思考力で対処可能ですから、対処可能な個所から見ていきましょう。
(エ)
電子1個の質量は陽子や中性子の 1/1840 です。「電子はいやよー(1840)」の語呂合わせで覚えた人も多いでしょう。
したがって(エ)の記述内容には誤りがあるので、選択肢は1と3と5に絞られました。
(ウ)
原子の大きさは約10-10m 、原子核はもっと小さくて約10-14~10-15-15mです。
したがって(ウ)の記述内容には誤りがないので、選択肢は3に絞られました。
※大きさは半径でも直径でもたいした違いはありません。だって小さすぎますから。
正解は3
答えは出ていますが(イ)についても解説しておきましょう。
原子核の周囲には電子軌道の集まりである電子殻があり、内側からK殻、L殻、M殻…とアルファベット順に名前が付けられています。またK殻を1、L殻を2、M殻を3…というようにアルファベットの代わりに数字で表したものを主量子数(n)といいます。
それぞれの電子殻には電子軌道(原子軌道)があり、そこに電子が存在します。
原子軌道(電子軌道)がいくつあるか?ということですが、それぞれの電子殻にはn2個の軌道があります。
したがって(イ)の記述内容には誤りがないので、選択肢の1と4は外れです。