2022年7月28日木曜日

第72回(2021.12)環境計量に関する基礎知識(化学)問15

📁第72回(2021.12)

ちょっとした計算問題(積分)です。高校で数学を捨てた文系出身者にはツラいかも。

ピストンを想像してもらえれば分かると思いますが、気体は圧力によって体積が変わります。
つまり、問題文の式には体積圧力という2つの変数があり、このままでは計算できません。

そこで、気体の状態方程式 V =  nRT p を代入します。

1 p の不定積分が ” ln p ” ですから

ln  X Y = ln X − ln Y より

あとは式に次の数値を代入して計算するだけ

  • 1mol の理想気体を扱っているので n=1
  • p2=10atm, p1=1atm を代入すると ln 10 になる。問題文より ln 10=2.30
  • 問題文よりRT=8.31J/K・molだが「27℃の一定温度において」とあるから、27℃=300K より理想気体1mol、300Kの一定温度におけるRTは 300×8.31J より2493J

以上より ΔG=2493J×2.30=5.73kJ

正解は5