2020年5月1日金曜日

令和元年 環境計量国家試験(環濃)問3の解説

問3(第70回 環濃)

ガスクロマトグラフの試料注入法は ホット(hot)コールド(cold)の2つに大別できます。

ホットインジェクション
下の動画で解説しているとおり、注入後に試料を気化します。気化した試料はカラムへ導入されますが、その方法は2つあります。

①スプリット注入法
スプリットバルブを開き、気化した試料の一部をカラムへ導入します。カラムへのサンプル導入量が少ないのでカラムへの過負荷を防ぎますが、微量分析には不向きです。

②スプリットレス注入法
スプリットバルブを閉じ、気化した試料の大部分をカラムへ導入します。カラムへのサンプル導入量が多いので微量分析に向いています。




コールドインジェクション
③コールドオンカラム注入法
試料溶媒の沸点以下に保った注入口を通してカラムに直接試料を導入する方法です。注入後にカラムを昇温することで、注入成分をキャピラリカラム内部で直接緩やかに気化させます。そのため、試料の熱分解を引き起こすことがありません。


(設問の解説)
選択肢のを見てください。
「コールドオンカラム注入法では、試料溶媒の沸点以上に保った注入口を~」とありますが、正しくは「試料溶媒の沸点以下」です。

正解は