2023年6月11日日曜日

第73回(2022.12)環境計量に関する基礎知識(化学)問10

 📁第73回(令和4年12月)

アルミニウムの性質に関する出題ですね。環境計量士の試験としては珍しいテーマの内容ですが、問われている知識は高校の学習範囲です。

ミョウバンは水に溶けると酸性を示します。これはミョウバン水溶液中に存在する Al3+ が H2O と加水分解するためです。

Al3+ + H2O  ⇄  Al(OH)2+ + H+


※ただし、本当は Al3+ に6つの H2O が配位したアクア錯イオン( [Al(H2O)6]3+ )として存在しており、Al3+ に配位結合している H2O 分子の H は電子が Al3+ へ引き寄せられているため、配位結合していない通常の H2O 分子の H より σ+ が大きくなっています。その結果、H+ として電離しやすくなったと考えるのがより正しい理解です。

ここで選択肢の(ウ)を見てみましょう。

” フェノールフタレイン溶液を滴下すると、水溶液は赤色になる ”

フェノールフタレインは pH が約 9 以上で赤色になる指示薬です。ミョウバン水溶液は酸性ですから、フェノールフタレイン溶液を滴下しても赤色にはなりません。したがって(ウ)の記述内容は誤りであり、選択肢の1~5のうち、(ウ)を含まないのどちらかが正解です。

選択肢のを見比べてみますと(ア)がポイントのようですから(ア)の記述を見てみましょう。

” 濃アンモニア水を十分量加えると、白色の沈殿を生成する ”

Al3+ が存在する水溶液に濃アンモニア水を十分量加えると白色の Al(OH)3 が生成しますから、(ア)の記述に誤りはありません。

したがって、正解は