高校で学習する弱酸のpHを計算する基本問題。化学だけでなく数学の知識も必要だから数学に苦手意識を持つ文系出身者にはツライ問題。基本的な数学の公式は太字で記した。
水溶液中の酢酸は次のように電離していて、平衡状態に達している。
CH3COOH ⇄ CH3COO- + H+
そして、水溶液中の CH3COO- と
H+ の濃度は等しい。
このとき、酢酸の酸解離定数をとると Ka =
[CH3COO-][H+] / [CH3COOH]
となるが、水溶液中の CH3COO- と
H+ の濃度は等しいから、Ka = [H+]2
/ [CH3COOH] に置き換えられる。
問題文より酢酸の濃度が 0.10 mol/L だから
Ka = [H+]2 / 0.10
[H+]2 = Ka × 0.10
[H+] =√Ka × √0.10
pH = - log10 [H+] だから、両辺に -log10 をかける。
- log10 × [H+] = -log10 × √Ka × √0.10
pH = - log10 × √Ka × √0.10
logaNM = logaN + logaM より
pH = -( log10 × √0.10 + log10 × √Ka )
√a = a0.5 より
pH = -( log10 × 0.100.5 + log10 × Ka0.5 )
0.1 = 10-1 だから
pH = -( log1010-0.5 + log10Ka0.5 )
logaMr = r logaM より
pH = -(-0.5 × log1010 + 0.5 × log10Ka )
pH = 0.5 × log1010 - 0.5 × log10Ka
logaa = 1, pKa = - log10Ka = 4.8 より
pH = 0.5 × log1010 + 0.5 × (-log10Ka)
pH = 0.5 × 1 + 0.5 × 4.8 = 2.9
正解は3
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