結合と結晶に関する設問で、高校で学習する内容です。
「アルゴンは分子じゃないから、4が間違いだ!」とやってしまうと不正解です。分子結晶とは分子間力によって引き寄せられた結晶のことです。
原子や分子が規則正しく配列している固体のことを結晶といい、結合の種類によって次の4つに分類されます。
共有結合で結ばれているとき → 共有結晶
金属結合で結ばれているとき → 金属結晶
イオン結合で結ばれているとき → イオン結晶
分子間力で結ばれているとき → 分子結晶
金属結合で結ばれているとき → 金属結晶
イオン結合で結ばれているとき → イオン結晶
分子間力で結ばれているとき → 分子結晶
それでは選択肢を順番に見ていきましょう。
1
ヨウ素(I2)は常温・常圧で固体の物質です。その結晶は、分子間力の1つであるファンデルワールス力によってヨウ素分子同士が結合していますから、分子結晶です。
2
二酸化ケイ素(SiO2)の結晶といえば、水晶(石英)が有名です。その結晶は、共有結合によってケイ素原子と酸素原子が交互に結合していますから、共有結晶です。
3
二酸化炭素の個体はドライアイスとして有名です。その結晶は、分子間力の1つであるファンデルワールス力によって二酸化炭素分子同士が結合していますから、分子結晶です。
4
アルゴン(Ar)は非常に安定した物質ですから、分子を作らずアルゴン原子の状態で空気中に漂っています。(アルゴンは窒素、酸素に次いで空気中で3番目に多い気体です)
そんなアルゴンも低温(-233℃くらい)にすると固体になります。その結晶は、分子間力の1つであるファンデルワールス力によってアルゴン原子同士が結合していますから、分子結晶です。
5
氷の結晶は、分子間力の1つである水素結合によって水の分子同士が結合していますから、分子結晶です。
正解は2