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2020年4月17日金曜日

第70回環境計量士国家試験(環化)問9の解説

<問9>
共鳴がここのテーマかな?大学で学習する内容です。

ベンゼンは結合関係が全て等しい6つの炭素原子から構成されています。
両隣の炭素とは互いに σ 結合していて、さらに環全体を上と下から覆う雲のような π 電子をまとっています。


これを構造式で書くと次のようになります。
でも、こんな構造式もありますよね?
これはベンゼン環が二種類の構造を行ったり来たりして存在しているわけではなくて、ベンゼンの炭素間結合はすべて単結合と二重結合の中間状態であって、1.5重結合のようなイメージで結合しています。

さて、炭素原子のみに注目してみると...
炭素原子1個あたり手が3本(3個の価電子)がありますね。
ここの設問では、このような構造をもった物質を選択肢の中から見つければ良いのです。

結論から言ってしまうと、正解は選択肢のオゾンです。
オゾンは、中心の酸素原子と両端の酸素原子の結合は2本とも結合関係が等しく、オゾン分子は次に示す2つの構造からなると考えられています。
酸素原子1個あたり手が3本あるので、これが正解。