溶解度積に関する設問で、高校で学習する内容です。
Mgイオンを含む水溶液に塩基を加えて pH を上昇させると Mg(OH)2 が沈殿します。この難溶性の Mg(OH)2 では次の電離平衡が成立します。
Mg(OH)2 ⇄ Mg2+ + 2OH-
このとき Mgイオンの濃度 [Mg2+] と水酸化物イオンの濃度 [OH-]2 の積を溶解度積Kspといいます。この溶解度積Kspは温度が一定のとき、一定値をとります。
Ksp = [Mg2+][OH-]2 (mol/L)3
そして、[Mg2+]と[OH-]2 の積が Ksp を越えると Mg(OH)2 の沈殿が生じます。
さて、設問を解いていきましょう。
問題文に次の式が与えられています。
[Mg2+][OH-]2 = 1.0×10-11 ・・・・・①
(1.0×10-3)[OH-]2 = 1.0×10-11
[OH-]2 = (1.0×10-11) / (1.0×10-3) = 1.0×10-8
[OH-] = 1.0×10-4
pOH = -log10 (1.0×10-4) = 4
pH = 14 - pOH = 14 - 4 = 10
正解は3