今回はそんな化学反応式に関するお話です。
1.物質量(モル)とは?
たとえば、メタンガスの完全燃焼は次の化学反応式で表せます。
CH4 + 2O2 → CO2 + 2H2O
この化学反応式を和訳すると、
「1つのメタン分子と、2つの酸素分子が化学反応を起こすと、1つの二酸化炭素と、2つの水分子ができる」
といったところでしょう。
ここで注目してほしいのは、化学反応式は分子の個数で考えているという点です。
ところが、実際にメタンガスを完全燃焼させる際、分子の個数ではなく、体積や質量で考えます。だって、1ℓ のメタンガスは扱いやすいけど、1つのメタンガス分子なんて扱えませんからね。
つまり、原子や分子を個数で考える世界と、原子や分子を体積や質量で扱う世界、2つの世界をつなぐ何かが必要となります。
ここで注目してほしいのは、化学反応式は分子の個数で考えているという点です。
ところが、実際にメタンガスを完全燃焼させる際、分子の個数ではなく、体積や質量で考えます。だって、1ℓ のメタンガスは扱いやすいけど、1つのメタンガス分子なんて扱えませんからね。
つまり、原子や分子を個数で考える世界と、原子や分子を体積や質量で扱う世界、2つの世界をつなぐ何かが必要となります。
それが物質量(モル)です。
(ちなみに、モルは盛土を意味するラテン語molesが由来です)
物質量は次のように定義されています。
物質 1molとは、12C 12g中に含まれる12C
原子の数のことであり、その数は6.02×1023 個です。
ちょっと分かりづらいと思うので、具体例を出しましょう。
先ほどは、「1つのメタン分子と、2つの酸素分子が化学反応を起こすと、1つの二酸化炭素と、2つの水分子ができる」と言いました。
しかし、正確には「1molのメタン分子と、2molの酸素分子が化学反応を起こすと、1molの二酸化炭素と、2molの水分子ができる」です。
そして、1molの原子または分子の数=6.02×1023 個ですから、
メタンガスの完全燃焼に関わる物質について、その分子の数を求めると次のようになります。
2.物質量(mol)と質量の関係
物質量(mol)と質量の関係については、次のことが言えます。
再び、メタンガスの完全燃焼を例にして、この反応に関わる分子の質量を計算してみましょう。
物質量(mol)と質量の関係については、次のことが言えます。
ある原子 1molの質量は、原子量に g(グラム)をつけたものです。
炭素、水素、酸素の原子量をそれぞれ 12, 1, 16とすると、それぞれの分子の質量は次のようになります。
3.物質量(mol)と体積の関係
物質量(mol)と体積の関係については、次のことが言えます。
温度・圧力・体積が同じであれば、そこに含まれる分子の数はどんな気体でも同じです。(アボガドロの法則)
たとえば、標準状態(0℃, 1013hPa)で体積が 22.4 L のとき、どんな気体の分子の数も6.02×1023 個になります。
6.02×1023 個は 1 mol のことですから、ある気体の分子 1 mol の体積は、標準状態であれば 22.4 L となります。
これを踏まえると、メタンガスの完全燃焼に関わる物質について、その分子の体積は次のようになります。