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2021年8月4日水曜日

環境計量士(濃度関係)国家試験問題の解説(環濃) 第71回(令和2年)問12

📁第71回(令和2年)

溶媒抽出についての基礎理論的な設問。
溶媒抽出法は水と油(有機溶媒)のように互いに混じり合わない2つの液体間における溶質の分配を利用する分離濃縮法のこと。

「分配」とは読んで字のごとく「分けて配る」という意味。何を誰と誰に配るのか?その分け前は?というと、溶質を水と有機溶媒に配り、その分け前は分配比として示される。分配比は問題文にある通り「溶質の有機溶媒中の濃度と水中の濃度の比」という意味だから、その定義式は次のようになる。



では、設問を解いていこう。
溶媒抽出を行うと、水に溶けているある溶質は分け前(分配比)に従って、その一部が有機溶媒に移動する。移動した物質量が分からないから仮に X mmol とすると、次の数式が得られる。

分配比 = 20
有機溶媒中の溶質濃度 = X mmol / 20ml
水中の溶質濃度 = (1.0-X) mmol / 100ml

これらを分配比の定義式に代入して解いていく。
正解は4