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2020年6月21日日曜日

第70回環境計量士国家試験(環濃)問24の解説

問24(第70回 環濃)

第62回の過去問まで遡って探してみましたが、JIS K0450-70-10 から出題された問題はありませんでした。
おそらく、受験生のほとんどがこの規格について知らないと思います。

そもそも、ペルフルオロオクタンスルホン酸(PFOS)およびペルフルオロオクタン酸(PFOA)とは何でしょうか?

どうやら、有機フッ素化合物のことのようで、フライパンの表面加工とか、衣類の撥水加工なんかに使用されているらしい。

また、安定な構造をしているため、環境中で分解されにくく、環境残留性や生態蓄積性による生態系への影響が懸念されているようです。


それでは、設問を見てみましょう。
多くの受験生と同じように、私もこの規格についての知見がありません。
知識がなければ、時間をかけて考えても無駄ですから解答を諦めて、この問題をパスするのが賢い選択です。

ただ、無回答にするのはもったいないので、ひと通り選択肢に目を通して、どれかを回答しておきたいものです。

「誤っているものを1つ選べ」という設問ですが、選択肢のが気になります。
この規格のことも、PFOSやPFOAのことも知りませんけど、選択肢の「一度乾固させてから」という記述が気になります。

一般的に前処理操作において、試料を乾固させるようなことはしません。
それは、目的の成分が揮発してしまったり、容器に焼き付いたりしてしまうからです。

はっきりとした根拠はないけど、選択肢のの記述内容に私は違和感を感じます。

実際に規格を確認してみると、5.4に次のような記載がありました。

この溶出液を、40 ℃以下で加熱しながら、窒素を緩やかに吹き付け、約1 mLになるまで濃縮し測定用溶液とする。

やはり、乾固は間違いでした。正解は