よく見かける表記ですが、ポイントは2つです。
- 試薬の体積 a と水の体積 b とを混合した場合、試薬名(a+b) 又は 化学式(a+b) と表示してもよいことになっています。
- このような水との混合比で表すことのできる試薬は限定されています。
どんな硝酸でも 硝酸(1+10)と表示してもよいというわけではなく、これができる試薬はJIS K0050 4の表1に示してあります。
市販されている硝酸は、その密度によって硝酸1.38、硝酸1.40、硝酸1.42 の3種類が存在しますが、この中で 硝酸(1+10)と表示してもよいのは、硝酸1.38(質量分率 60~61 %)のみです。
したがって、硝酸 (1+10)を調製する手順は、硝酸(質量分率 60~61 %)10ml と純水 100ml
を混合しますから、2が正解です。