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2020年4月7日火曜日

平成30年(12月)環境計量士国家試験(環濃)問14の解説

問14(第69回 環濃)
水素炎イオン化検出器(FID)に関する基本的な知識があれば、正解できる問題です。


水素炎イオン化検出器(FID)とは?
水素炎イオン化検出器(FID)はガスクロマトグラフ(GC)で最も一般的で汎用性の高い検出器です。そして、ほぼすべての有機化合物を検出することが可能という特徴を持ちます。

ただし、sp3以外の混成軌道をとる炭素(二重結合や三重結合をもつ炭素)は検出が難しくなります。また、炭素に水素以外のものが結合していると(酸素やハロゲンなど)感度が低下します。


水素炎イオン化検出器(FID)のしくみ
カラムを通過したサンプルは、空気と水素で形成された水素炎(2000℃くらい)に送り込まれます。炎の中ではサンプルの分子は分解されてイオンが生成されますが、イオンが生成される割合は1ppm 程度と言われています。

生成したイオンは電極部(コレクター)で回収され、そのとき発生する電流の変化を検出します。


さて、選択肢を見てください。訳の分からないことが書いてあります。

「水素炎イオン化検出方式の燃料ガスに水素を使用することはできない」

意味不明です。水素を使わずにどうやって水素炎を発生させるのでしょうか?
したがって、が正解です。