3.材質
測定成分と使用可能な材質の組合せに関する設問は、過去に何度も出題されていますが、その組み合わせは下の表が示す通り、膨大な量となります。流石にこれらをすべて暗記するのは酷な話ですから、少し要点を絞った解説をしましょう。
まず、接手管とろ過材については出題されないので無視し、採取管・分岐管・導管については、次の太字部分を中心に覚えてください。
・ほうけい酸ガラス(耐熱ガラス)のみが全ての測定成分で使用可能ですが、その耐熱温度は400℃まで。これを超える場合、その他の材質を使用する必要があります。
<その他の材質1>
耐熱性のあるシリカガラス製の部材はフッ化水素を除くすべての測定成分に使用可能。
<その他の材質2>
ステンレス鋼も耐熱性がありますが、塩素や塩化水素等の測定成分に使用できない。
最後に、ガラス製の部材は破損しやすいので使用を控えたいのであれば、塩素を除くすべての測定成分に使用可能な四フッ化エチレン樹脂(PTFE)製の部材を用いると良いでしょう。ただし、その耐熱温度は200℃。
〔解説〕
1.硬質塩化ビニル樹脂は覚えていないので、一旦保留にします。
2.シリカガラスが使用できない測定成分はフッ化水素のみですから、これらの組合せは誤りです。
3.四フッ化エチレン樹脂(PTFE)は塩素を除くすべての測定成分に使用可能ですから、これらの組合せは誤りです。
4.ステンレス鋼は塩素や塩化水素等の測定成分に使用できないことは覚えたけど、メルカプタンはどうだったかなぁ…一旦保留にします。
5.ほうけい酸ガラス(耐熱ガラス)のみ、すべての測定成分で使用可能ですから、これらの組合せは誤りではありません。
以上より、正解は5
〔解説〕
1.ほうけい酸ガラス(耐熱ガラス)のみ、すべての測定成分で使用可能ですから、これらの組見合わせは問題ありません。
2.ステンレス鋼が使用できない測定成分は塩素や塩化水素等ですから、これらの組合せは誤りです。
以上より、正解は2
〔解説〕
1~3.ステンレス鋼が使用できない測定成分は塩素や塩化水素等ですから、これらの組合せは問題ありません。
4.シリカガラスが使用できない測定成分はフッ化水素のみですから、これらの組合せは誤りです。
以上より、正解は4
〔解説〕
1.ダクトの屈曲部分や断面形状の急激に変化する部分などは、排ガスが乱れ、圧力の変化や渦巻きが生じやすくなるので、試料ガスの採取位置としては不適切です。したがって、ここの記述内容に誤りはありません。
2.ステンレス鋼が使用できない測定成分は塩素や塩化水素等ですから、ここの記述は誤りです。
以上より、正解は2