質量分析計のイオン化法については過去に何度も出題されています。特にガスクロマトグラフ質量分析計でよく使用される電子イオン化(EI)法についての出題が目立ちます。
電子イオン化(EI)法とは?
電子イオン化法は試料に電子をぶつけることでイオン化します。具体的には、フィラメントという細い線に電流を流して熱電子を放出し、それを気体試料に衝突させます。
また、イオン化は高真空条件下で行います。仮に大気圧下でイオン化した場合、生成したイオンが大気中の窒素や酸素、チリ等に衝突し、安定して検出器に到達できなくなります。
さて、選択肢1を見てみましょう。
選択肢1
電子イオン化(EI)法は、大気圧下でフィラメントから放出された電子を分析種に照射しイオン化させる方法である。
下線部分の「大気圧下で」という記述が誤りです。正解は1